現在、ヘアワックスはいろいろな種類のものが販売されています。ジェル、グリース、マット系など名前を挙げたらキリがありません。これだけ種類が多いとお客様も「どのヘアワックスを使えばいいか?」迷ってしまいがちです。
そこでメンズとレディースの正しいヘアワックスの使い方と落とし方を解説したいと思います。参考にしてもらえると嬉しいです。
ヘアワックスの基本的な使い方
ヘアワックスの基本的な使い方を紹介します。
そもそもスタイリングの際に選ぶべきヘアワックスを間違っている人も多いです。メンズとレディースでヘアワックスの使い方や選び方も変わるので説明をしていきます。
女性編
女性がヘアワックスを使用する場合は髪の長さ別に種類を分ける必要があります。
意外とその辺を意識せずに「人気があるからこれを使おう!」みたいに思っている人が多いです。これだとカット、カラー、パーマなどがうまくいっても自宅に帰って自分でスタイリングする際の再現性が落ちます。
美容師の方はお客様自身がスタイリングしやすいようなヘアワックスを提案することが大事です。これから長さ別に紹介するヘアワックスは、使いやすさなど一般的なプロ目線でおすすめなものになります。あくまで目安として見てもらうといいかもしれません。
ショートヘア
レディースのショートヘアに合うヘアワックスのおすすめは「動き」が出やすいものです。動きがあるヘアワックスがおすすめしたのはショートヘアは「頭の形がそのまま出やすい」のが理由!
日本人の頭の形は後頭部が絶壁でハチが張っている状態で決して良い形ではありません。そのため、ミディアムヘアやロングヘアと違い頭の形が出やすいショートヘアだと日本人特有の頭の形の悪さが出て目立ってしまうんです。
動きのあるヘアワックスでスタイリングすることでボリュームの調整ができて骨格矯正が可能になります。だからこそショートヘアには動きが出やすいヘアワックスがおすすめなんです。
動きのあるヘアワックスは、少しハード系のものが多くなってきます。上手にスタイリングができるお客様には実際に美容室で使ったヘアワックスで問題ありません。ただし、スタイリングが苦手なお客様に関してはハードさが強めのヘアワックスを提案するとセットがやりやすくなるでしょう。
セット力が強いと動きも出やすくなるので、その辺のヘアワックス選びはお客様のスタイリング技術を考えながら提案すると良いです。
ボブ
ボブに合うヘアワックスのおすすめはツヤの出るオイル系になります。
現在のボブのスタイリングの主流は外ハネのようなストンとしたツヤのある感じです。あまり動きのあるスタイリングは見なくなりました。ヘアワックスというより洗い流さないとトリートメントのようなツヤ重視のものが合っていると思います。
スタイリングの流れとしては「アイロン後にツヤのあるヘアワックスを使うか?」「洗い流さないトリートメントをつけてストレートアイロンをかけるか?」のどちらかでOKです。後から洗い流さないトリートメントをつけるのではなく先につけるのがポイント!
先に洗い流さないトリートメントをつけることでツヤのあるスリークなスタイリングが可能になります。
ミディアムヘア
鎖骨くらいのミディアムヘアのヘアワックスもボブ同様にツヤのあるスタイリング剤がおすすめです。
レディースのスタイリングの主流がツヤ髪ということもあってツヤのあるヘアワックスの活躍の幅は広いです。現在ではバームやグロスと呼ばれているツヤのあるヘアワックスのラインナップも増えてきました。
あと、バームやグロスと同じようにツヤが出る洗い流さないトリートメントはセット力がほとんどありません。ヘアワックスにツヤとセット力を求める場合はバームやグロスと呼ばれているものを使うのがおすすめです。
メーカー | ナプラ |
---|---|
ブランド | ケアテクトHB |
容 量 | 50g |
香 り | フローラルハーブ |
使用感比較 | ※10段階評価 セット力:3 ウェット感:8 乾燥速度:5 トリート効果:6 |
定 価 | |
商品番号 | 77824 |
ロングヘア
ロングヘアに合うヘアワックスはカールヘアとストレートヘアで分かれます。
カールヘアの場合はハード系まではいかなくてもいいですが、多少セット力のあるヘアワックスが良いです。もし、パーマをしていてウェーブが弱くなってきたなと感じたらセット力のあるヘアワックスを使ってみましょう。そうすることでウェーブが復活します。
逆にストレートヘアは、オイル系のヘアワックスかサラサラに仕上がるスプレータイプのスタイリング剤がおすすめです。髪がしっかりとまとまるように髪の中間~毛先にかけてつけましょう。
男性編
メンズの場合はレディースと違い髪が短いのでスタイリングも簡単です。レディースのショートヘアと似ていてメンズの髪は動きが非常に大事になってきます。選ぶならハード系のヘアワックスを使うようにしましょう。
さらに、ハードにキープしたいならヘアワックスの後からヘアスプレーを一緒に使ってあげるとなお良いです。
ツヤが欲しいならグリース系のヘアワックスもおすすめ! グリースはワックスのセット力にジェルのツヤを足したようなスタイリング剤です。お客様でセット力とツヤの両方が欲しいという場合は、ぜひ提案してみてください。
ヘアワックスの落とし方
ヘアワックスは落ちやすいものと落ちづらいものがあります。落ちやすいものと落ちづらいものの違いはヘアワックスの「水分量」です。
ジェルやグリースのようなツヤのあるヘアワックスは、水分量が多いので落ちやすいです。しかし、ハード系のヘアワックスは水分量が少なく落ちづらいため洗い流すときにコツが必要になってきます。
美容室だとプロがシャンプーを行うので、ヘアワックスがついていてもキレイに落とすことが可能です。ただ、お客様が自宅でシャンプーをする際はなかなかヘアワックスが落ちづらいはず。
そこでお客様でも簡単に落とせる、ヘアワックスの落とし方を2つ紹介していきたいと思います。
ヘアワックスをシャンプーで落とす
ほとんどのヘアワックスは、シャンプー前のプレシャンプーで落ちます。つまり、2度シャンプーをしてあげるということになります。
ヘアワックスの落とし方のポイントは、プレシャンプー前の「最初のすすぎ」です。すすぎでしっかりと余分なヘアワックスを落としておかないと、シャンプーをつけても泡立ちません。お湯でよくすすいでからシャンプーをつけましょう。
あとはシャンプーをつけて全体的に10秒~20秒軽くもみ洗いするだけでOKです。あくまでシャンプーに入るまでのプレシャンプーなのでサッと洗えば問題ありません。
ヘアワックスがシャンプーしても落ちないときの対処法
先ほど説明したとおり、シャンプーを使えばヘアワックスは落ちます。しかし、お客様の中にはスプレーなどもしていて非常に落ちづらい方もいるはずです。そういう時は、お湯で一度すすいでからリンスやコンディショナーをつけてあげましょう。髪全体的に揉み込むことでヘアワックスが落ちてくれます。
ヘアワックスはリンスやコンディショナーと同じ油分なので原理的には「油で油を落とす感覚」です。
乾燥肌の人はヘアワックスを落とすためにプレシャンプーをすると乾燥がひどくなる可能性もあります。そんな方はプレシャンプーよりもリンスやコンディショナーを使ったほうが良いかもしれません。
プレシャンプー同様にリンスやコンディショナーをつけるときは、すすぎをしっかりとしてあげてください。
ヘアワックスに使用期限はあるの?
ヘアワックスの使用期限は「未開封か?」「開封済みか?」で大きく変わってきます。それはヘアワックス以外にも当てはまりますが、理由として空気に触れると劣化が始まるからです。
今から未開封と開封済みの場合のヘアワックスの使用期限について説明をしていきます。
ヘアワックスの使用期限と薬機法(旧・薬事法)の関係
これはプロの美容師さんは知識として知っていてほしい内容です。ヘアワックスの使い方や落とし方だけ知りたい方は飛ばしてもらっても問題ありません。
ヘアワックスは薬機法で言うところの化粧品という部類に入ります。ちなみに薬機法とは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」のことを指すのでこれだけ覚えておいてください。
参考:薬事法
お客様にヘアワックスの使用期限の説明をするときに、このような少し専門的な知識を知っておくと権威性が出るのでおすすめです。
ヘアワックスの使用期限
未開封の場合
ヘアワックスが未開封の場合の使用期限は「約3年」と言われています。未開封だとヘアワックスはかなり長持ちすると言えるでしょう。この約3年という使用期限は先ほど説明した薬機法(旧・薬事法)を元にしています。
ヘアワックスは化粧品の部類に分類され、そこのルールでは使用期限が3年以内の商品は「期限を記載する義務」があるんです。そのため、ヘアワックスは使用期限の記載がされていないもので未開封の場合は3年は持つと予想されます。
ただし、これは保存状態などに大きく左右されるので注意が必要です。下記のような場所でヘアワックスを保存していると未開封でも劣化が早まる可能性があります。
- 高温多湿な場所
- 直射日光を浴びる場所
ヘアワックスの保存でよくある例が車の中に置くパターンです。車の中は夏場だと40℃を簡単に超えます。ヘアワックスの保存場所としては向かないので注意しましょう。
ヘアワックスの使用期限
開封済みの場合
開封済みのヘアワックスの使用期限については少し前提条件があります。それが下記の2つです。
- フタがしっかり閉まっている
- 週に2回以上ヘアワックスを使用する
この2つの条件を前提で考えると「使用者が使い切るまで」となります。
「使用者が使い切るまで」と聞いて「ん?どういうこと?」と思われたかもしれません。これには理由があり、お客様の多くはヘアワックスを使い切ったことがないんです。ヘアワックスを購入したけど月に数回しか使用せず、使い切る前に劣化してしまう場合が非常に多いです。
あと、ヘアワックスのフタがちゃんと閉まってないパターンもあります。フタが閉まっておらずヘアワックスの表面がカチコチに固まった経験ありませんか?
ヘアワックスを週に2回以上使った場合、3ヶ月くらいで使い切ると思います。定期的にヘアワックスを使う人は3ヶ月くらいを目安にしてみるといいでしょう。そのため、開封済みのヘアワックスの使用期限については「使用者が使い切るまで」にしました。
ヘアワックスに水をかけると復活する?
ヘアワックスが劣化すると固くなります。固くなったヘアワックスは伸びが悪く、スタイリングができません。そこでよく聞かれるのが「ヘアワックスは水をかけたら復活しますか?」という質問!
これに関しは「水をかけるとある程度使えるようになります」というのが回答です。固くなったヘアワックスに少量の水を入れて混ぜると、購入当時とまではいきませんが復活します。
ただし、ヘアワックスに水を混ぜる場合は下記の注意点があります。
- 購入当時よりセット力が落ちている
- 悪臭がしていたら捨てる
当たり前なんですがヘアワックスに水を混ぜると薄まるのでセット力が落ちます。さらに劣化したヘアワックスから悪臭がしたら、もう使えないので捨てましょう。
ヘアワックスの使い方と落とし方は完璧!あとは実践するだけ!
今回のテーマ「ヘアワックスの基本的な使い方と落とし方」についてまとめていきます。
- ヘアワックスの使い方についてレディースは長さ別に使い分ける
- メンズはハード系中心にヘアワックスを選ぶのがおすすめ
- ヘアワックスが落ちづらい場合はリンスで落とす
- 高温多湿な場所でヘアワックスを保存しない
- ヘアワックスの使用期限は未開封だったら約3年
- ヘアワックスを開封したら週に2回以上は使うのが理想
- ヘアワックスが固まったら水を混ぜると多少復活する
以上の点を意識して、お客様に合ったヘアワックス選びをしてみてください。
美容師ではなくてサロン専売品のヘアワックスを探している方は大きいサイズはおすすめしません。この記事で説明したように使い切れない可能性があるからです。あまり、ヘアワックス選びが得意ではない方は使い切れるサイズのヘアワックスを購入してみてください。この記事が参考になれば嬉しいです。
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