実は、ストレートパーマ単体だと髪が思うようにまとまってくれません。ストレートパーマをかけたばかりは髪がまとまっていいんですが、時間が経ってくると髪がゴワついてきたりします。ストレートパーマは単体で使うのでなく、お客様の髪質やなりたい髪型によってアイロンやトリートメントと併用するとベストです。
そこで今回は、おすすめの業務用ストレートパーマ剤を紹介していきたいと思います。
Last Updated:2021/5/6
ストレートパーマ後に髪がゴワつくのは当たり前?
ストレートパーマをして髪がまとまるのは、髪のクセが弱くなり、クセ毛特有の絡まりが無くなるからです。ただシャンプーをしていくとストレートパーマのもちが悪くなり、だんだんとクセ毛に戻ってしまいます。
ストレートの効果が落ちると髪はゴワつきはじめ、結果的に最初のまとまらない髪へ逆戻りです。そのため、ストレートパーマをするのであれば別のメニューと併用することをおすすめします。
髪のゴワゴワ問題を解決するには
髪のゴワつきを改善するには、大きく分けて2つ方法があります。
- アイロンを使う
- トリートメントを併用する
この2つをうまく使ってゴワつきを防いでいきましょう。
アイロンを使ってゴワつき防止
まずは、アイロンを使う方法です。
お客様から良くある質問で「縮毛矯正とストレートパーマの違いはなんですか?」と聞かれることがあります。みなさんも、聞かれた経験があるのではないでしょうか。
そのとき、僕は簡単に説明するなら「アイロン操作があるかないかの違いです」と答えています。ストレートパーマの1剤と2剤の間にアイロン操作が入るだけで、ストレートのかかりが全く違ってきます。
「ストレートパーマをしたけど髪のゴワつきが気になる」という方がいたら縮毛矯正に切り替えるのはありです。ただ、アイロンを使った熱処理をすると髪はまっすぐになるのですが髪のダメージは増加します。
お客様の髪のダメージ状態によっては、アイロン操作ができない人も出てくると思うので、前髪などの部分的ストレートを提案したり、いろんな工夫をしてカウセリングをすることが大事です。
さらに、ストレートパーマでクセ毛をしっかりと伸ばそうと思ったら失敗します。ストレートパーマの力は「パーマを地毛の状態に戻す効果」と「クセ毛をほんの少しだけ伸ばす効果」です。ストレートパーマと縮毛矯正の特性の違いを活かしてサロンワークをしていく必要があります。
ストレートパーマのメリットとデメリット
ストレートパーマのメリット | ストレートパーマのデメリット |
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縮毛矯正のメリットとデメリット
縮毛矯正のメリット | 縮毛矯正のデメリット |
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トリートメント併用でゴワつき防止
次にトリートメントを併用する方法です。ストレートパーマをする方は、基本的に髪のボリュームを落としたい人やパーマをゆるくしたい人が多いと思います。
トリートメントの成分は、ざっくり説明すると「油分」です。髪のボリュームを抑えるならトリートメントの油分を使ってまとまりある髪になるように提案してみましょう。
ただ、トリートメントは先ほど説明した縮毛矯正に比べると抑える効果は低いです。お客様とカウセリングを取って、その時にお客様から「縮毛矯正をすると髪のダメージが気になるからやりたくない!」などの要望があった場合にトリートメントをすすめると良いと思います。
髪のクセやボリュームを抑える強さのイメージとしては、以下のように考えてもらうと分かりやすいかもしれません。
↓
「ストレートパーマ+トリートメント」
↓
「ストレートパーマ+アイロン(縮毛矯正)」
↓
「ストレートパーマ+アイロン(縮毛矯正)+トリートメント」
お客様が何を求めているかをしっかり把握して提案をしていく必要があります。
補足になりますが、トリートメントを提案する場合は「どの部分にトリートメントをつけたほうがいいか」をアドバイスしないといけません。トリートメントは、髪の水分をしっかりと取ってあげてから髪の根元につけるとトップのボリュームが失われるので、髪の中間から毛先にかけて揉み込むようにつけてあげるようにしましょう。
髪の無駄な水分を取る工程は地味ですが、非常に大事になってきます。髪にトリートメントが浸透したら少し髪が固くなるので、それがトリートメント終了の合図です。
自然乾燥は危険だと伝えましょう
お客様と会話していると「髪は自然乾燥です」みたいなことを聞くんですが、髪に自然乾燥という考えはないですね。
髪が濡れてる状態って「めちゃめちゃ髪が傷みやすい状態」なんです。水分を含んだ髪は、膨潤します。その膨潤した髪は、外的ダメージに非常に弱くなるんです。髪同士の摩擦や寝るときの枕と髪の摩擦などがよくある外的ダメージに挙げられます。
髪が濡れると専門的に言えば「水素結合が切れてる状態」なので髪を乾かして水素結合を元通りにしてあげないと、どんどん髪は傷んでしまいます。
たまに、お客様から「ドライヤーで髪は傷みませんか?」という質問も受けます。ドライヤーを髪の一箇所にずっと当て続けたら髪は傷むかもしれないですが、ドライヤーで髪を乾かすくらいで髪は傷まないので半乾きならないように、しっかりと乾かしましょう。
ヘアカラーなどで髪が傷んでいて、どうしてもドライヤーの熱が気になる場合はイオンドライヤーを使って乾かすと髪がサラサラになり、普通のドライヤーよりヘアケア効果が高いです。
業務用ストレートパーマ液おすすめ5選
それでは、早速ストレートパーマ液を紹介していきます。紹介するストレートパーマ剤は、すべてアイロン操作もできるので、お客様の髪のクセの状態を見極めながらアイロンも使ってみてください。
クリームタイプの薬剤で塗りやすく、放置時間も少ないのでスピーディーな仕事ができます。基本的なクセ毛に対応しているオーソドックスなストレートパーマ液です。
メーカー | レイナカンパニー |
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ブランド | ミュナス ストレート |
サイズ | 400ml |
サロン価格 | |
商品番号 | 105614 |
これは、先ほど紹介したミュナス ストレート ストレッチHでの対応が難しいクセ毛の人に使う強化版のストレートパーマ液です。縮毛のような縮れた髪に対応できるので、髪の状態を判断しながら使っていきましょう。
メーカー | レイナカンパニー |
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ブランド | ミュナス ストレート |
サイズ | 400ml |
サロン価格 | |
商品番号 | 105615 |
強いクセ毛も伸ばすことができます。内容成分に保湿効果の高い椿オイルなどが含まれており、保湿を意識したストレートパーマ液と言っていいでしょう。
メーカー | 資生堂 |
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ブランド | クリスタライジング |
サイズ | 400g |
サロン価格 | |
商品番号 | 102241 |
このネオリシオは、アイロンによる熱のダメージ抑えることができるストレートパーマ液です。アイロンを使うので縮毛矯正で使う目的もいいかもしれません。NAcグルコサミンという成分がアイロンを使用する際の熱を軽減してくれます。
縮毛矯正は、アイロンを使うときに髪へのダメージがかかってしまうので、熱のダメージを抑えれるネオリシオは優秀ストレートパーマ液です。
メーカー | ミルボン |
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ブランド | ネオリシオ |
サイズ | 400g |
サロン価格 | |
商品番号 | 109343 |
サラサラに仕上がる保湿剤がたっぷりと配合されたストレートパーマ液です。値段も他者と比べると少し割高になってます。ただ、このファッションウェーブHは、千代田化学さんのホームページから無くなっており廃盤が近い商品かもしれないです。
メーカー | 千代田化学 |
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ブランド | ファッションウェーブH |
サイズ | 各400g |
サロン価格 | |
商品番号 | 17703 |
シーズン前の準備を怠りなく
お客様は、美容師さんなら髪が傷んでようが髪のクセが激しかろうが「なんとかしてくれる」と思って来店されます。僕自身、自分でブリーチを何度もしてるお客様から「縮毛矯正をしたい!」と言われ青ざめた経験があります。
ただ僕たちプロからすると「髪は消耗品であり限界がある」というのも事実。特に、ストレートパーマや縮毛矯正は、失敗すると髪が縮れたりするので扱いが非常に難しいです。いろんな髪の状態のお客様に対応するためにも、幅広い知識とそれに適した薬剤選びをしていかないといけません。
梅雨の時期が近づくと髪の状態がわからない新規の縮毛矯正やストレートパーマのお客様が来店されることが多いです。そういったときにも対応できるように、在庫管理やいろんな種類のストレートパーマ液を持っておくと良いかもしれないです。