美容室のメニューにヘアセットがあれば魅力的ですよね。式典用のアップスタイルを求める方も増えてきているので、ヘアセットをきっかけに新たな顧客をつかむチャンスにもなるのでアップスタイルが得意ではない方もぜひ練習して技術を習得していきましょう。これから練習に必要な道具やウィッグを紹介するので参考にしてみてください。
Last Updated:2021/4/16
アップスタイルの練習に使用するウィッグの選び方
七五三や成人式など、式典用のアップスタイルの需要が高まってきています。アップスタイルのヘアセットを希望している場合、普段の行きつけの美容室を利用するのではなく、着付けとセットで行える美容室や、自宅の近所の美容室を選ぶお客様も少なくありません。
期待以上のセットをしてもらえたら、それをきっかけにリピーターとなってもらえる可能性も充分にあるので積極的にアップスタイルができる美容院だということをアピールしていきたいところです。
そこで、アップスタイルを練習するために、あると便利なアイテムをこれから紹介していこうと思います。
“カット用”ではなく“ヘアセット用”を使う
アップスタイルを練習する時に人頭は必ず必要ではありませんが、あった方が実際のイメージで練習を進めていけるので用意しておくと安心です。
その他必要なアイテムは、コームやヘアアイロンなど様々ですが気を付けておきたいのはカット用ではなくヘアセット用のものを用意することです。詳しくはまた下の項目で詳しくお話ししていくので、参考にしてみてくださいね。
なぜカット用ではなくヘアセット用なのかというと、カット用ウィッグは毛量が荒く、ヘアセット用ウィッグと比べると毛質も劣ります。価格的にはお手頃ですが、おすすめはできません。ヘアセット用ウィッグは毛量、長さもあり、毛の密度や硬さ、毛が切れにくいなどカット用と比べると品質が優れているものが多いです。
クランプは必須?
クランプとはウィッグや人頭を固定しておくことのできるスタンドのようなものです。三脚のような形になっていて、高さを調節することの出来るクランプもあるので、持っていたら便利でしょう。
値段も安いものだと3,000円程度で売られているので、購入するかどうか迷ったら「買い」だと思います。
クランプは1つ購入すれば使い回しも出来るのですが、ウィッグのメーカーによってはウィッグの差込口とクランプが合わないこともあります。そうなってしまうと、すっぽりと安定した状態ではまらず、ぐらついてしまうので可能であれば使用するウィッグのメーカーと合わせてクランプを購入するのが安心です。
アップスタイル練習用ウィッグ
先程カット用とヘアセット用のウィッグは異なることをお伝えしました。
そもそもウィッグは大きく種類が2つに分かれ、人工毛か人毛100%となっています。人工毛は化学繊維のファイバー毛で出来ていて、安く購入できるところが魅力ですが、実際の髪のようにヘアセットやカットが出来ないというデメリットがあります。
最近では人毛に限りなく寄せた人工毛も販売されていて、ヘアアイロンを使用することの出来る品質のものも売られています。しかし、クオリティが上がれば上がるほど、販売価格もやはり高くなってしまうところが悩みどころです。
人毛の場合だと、中国人の髪の毛が使われています。中国の人は私たちと髪質が似ているので、実践に近い環境で練習することができるでしょう。人工毛と比べると価格は2倍ぐらいにはなってしまいますが、経験を積みたい方にはおすすめです。
さて、カット用とヘアセット用のウィッグの違いですが、まず第一条件としてカットは短く切ってしまうためのものなので、使い捨てを前提に作られています。したがってヘアセット用と比べたら品質も劣るというわけです。
ヘアセット用は繰り返し使用することを前提に作られているので、毛髪の量もあり、切れにくい毛質となっています。こだわって作られたものだと、実際の頭部に限りなく寄せて作られていて、生え際ラインや襟足、もみあげ部分なども本物のように再現されたものもあります。
このようにウィッグには様々な種類のものが販売されていますが、その中からアップスタイルの練習におすすめのウィッグを3点厳選してご紹介していきます。
人毛100%のロングウィッグです。長さは50cmあるので、十分に色々なヘアアレンジを行うことができるでしょう。総手植えで作られていて、つむじも作られています。
アップセットの練習には40cmあればOKと言われているので、こちらのウィッグなら楽々使用することができますよ。前方植毛の商品です。
メーカー | ユーロプレステージ |
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サイズ | ハチ周り:約50cm、人毛100%、総手植え、前方植毛、つむじ有 |
サロン価格 | |
商品番号 | 103497 |
人毛100%のウィッグです。総手植えで作られていますが、こちらのウィッグはつむじはありません。毛量は多く密度も高く植えられているので、アップスタイルの練習がしやすくておすすめです。長さも50cmとたっぷりあるので、こちらのウィッグに慣れておくと毛髪量の多い人のセットにも役立ちますよ。こちらは後方植毛の商品です。
サイズ | ハチ周り:約50cm、人毛100%、総手植え、後方植毛、つむじ無し |
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価 格 | 美通販価格(詳細は商品ページでご確認ください。) |
商品番号 | 80058 |
こちらも人毛100%のウィッグです。長さは60cmと今回ピックアップした中では最も長くなっています。長さがあるだけでなく、ボリュームも抜群でサイドやバックにも十分な量があります。総手植えのウィッグで、つむじもあります。前方植毛です。
こちらのウィッグは、首や耳までリアルな細工にこだわって作られています。本番さながらの臨場感で練習に臨むことができますよ。編み込みスタイルやアップスタイルなど、希望のスタイルの練習をしてみましょう。
商品受け取り後に、毛髪のトラブルなど何らかの初期不良があった場合、3日以内であれば新品と交換してもらえるという嬉しい保証付きの商品です。
サイズ | 全長:約60cm、ハチ周り:約51cm、人毛100%、総手植え、前方植毛、つむじ有、毛量:145g、リアル首、リアル耳 |
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サロン価格 | 12,000円 |
商品番号 | 105239 |
アップスタイルの練習にあると便利な道具
ウィッグの他にアップスタイルの練習時に用意しておくと便利なアイテムを紹介していきます。アップスタイルの練習に挑む時、初めは何を用意したらいいのか迷ってしまうかもしれません。これから紹介するアイテムを参考にしてみてくださいね。
コーム
コームも色々な種類がありますが、まずは1本セット用のコームを購入するといいでしょう。セットの経験を積んでいくうちに、自分の手に馴染むというか、「こういったコームが欲しい」というものが見えてきたら買い足すのがおすすめです。
初めの1本ですが、長持ちしやすいカーボン系の材質のコームはいかがでしょうか。素材が丈夫なので劣化もしにくいです。ただ、若干櫛目が粗いので面を出すスタイルはセットしにくいかもしれません。
面を出しやすいコームだと、カーボン系よりも柔らかいプラスチック製のものもあります。ただ柔らかい分、取り扱いに気を付けなければ刃が欠けてしまったりなどのトラブルが起こる場合もあるので注意が必要です。
ブラシ
コームが決まったら次に用意したいのがブラシです。初めのうちはコームと自身の手だけでもセットすることが可能ですが、より本格的なヘアセットに挑戦したいとなるとブラシも併用していきたいところです。
クッションブラシや仕上げブラシを活用するといいでしょう。クッションブラシは文字の通り、中に柔らかいクッション素材が入っているので頭皮への当たりが柔らかくて気持ちいいです。ヘアセット前に髪の絡まりをほぐすために使います。
仕上げブラシは、ワックスなど整髪料をブラシの先端に付けて、面を整えたりと最終段階で使うブラシとなります。
他にもブラシの代表的なものにロールブラシもありますが、ブロー仕上げ時などで使うものなので最初から用意しておく必要はありません。ヘアセットを練習していくうちに、あったら便利だなと感じてからの購入でも大丈夫です。
ヘアアイロン
手軽にカールヘアを作るには、やはりヘアアイロンが1番便利です。何ミリのヘアアイロンを買うとアレンジしやすいのかというと、万能なのは25mmです。緩いカールも作りやすいですし、しっかりめに巻くこともできます。
32mmでもヘアセットできますが、いろいろなカールを作ることを考えたら、便利なのは25mmのヘアアイロンでしょう。
ホットカーラー
ヘアアイロンでもカールが作れますが、面をしっかり出したい時や、より本格的にアップスタイルを練習していきたい場合は、ホットカーラーも併せて購入すると便利です。ホットカーラーは16本セットほどあればヘアアレンジしやすいのですが、そこそこいいお値段がしてしまうのです。余裕があれば本数があるセットを買うのがおすすめです。
余裕が余りなく、とりあえずという場合は、6本セットを買って足りない部分はヘアアイロンで補うのもアリなのですが、気を付けたいのがホットカーラーで巻いた髪とヘアアイロンで巻いた髪では質感みたいなものが異なるということです。
うまくつなげてヘアセットしていかないと、馴染まず違和感が出てしまうので注意しながら使ってみてくださいね。
ダッカール、ピン類
ダッカールは通常のタイプのものを2~3本あれば十分でしょう。セットする際に邪魔になってしまう髪を留めておければいいので、どんなダッカールでもOKです。ホールド力があるものを選ぶと毛髪が多い人でもぽろぽろとこぼれてくることがないので安心ですよ。
あとは、仕上げ用のダッカールも幾つか用意しておくと便利です。仕上げ用ダッカールは通常のダッカールと比べると、ホールド力は弱めですが、面を出しやすいなどメリットがあるので、こちらも余裕が出てきたら揃えていくといいでしょう。
ピンは、基本的なアメピンとUピンがあれば大丈夫です。アメピンは種類によって強度や留まり具合も異なりますが、高価なものを選ばなくても安価なものでも十分対応できますよ。
スタイリング剤
仕上げに使うスタイリング剤ですが、こちらも最初はスプレー程度のものがあれば十分です。余り髪が固まり過ぎないものを選んでくださいね。ガチガチになってしまうと後処理も大変になってしまいます。
バラつき過ぎず、作りたいヘアセットがキープできるくらいのものを選びましょう。そしてアップスタイルの練習を進めていくうちに、必要だと感じたらワックスやオイルなど買い足して揃えていくのがおすすめです。
上達方法はとにかく練習あるのみ!
アップスタイルの上達方法は練習して経験を積んでいくのが大切です。初めはやり方がよく分からないかもしれませんが、最近では教材用DVDや動画なども簡単に入手できるので、観ながら一緒にヘアセットしていくと分かりやすいでしょう。
アップスタイルの経験を積んでいくうちに、どんどんと色々なヘアセットができるようになっていくので、やる気さえあれば独学でも上達可能です。また、近くに教えてもらえる先輩などがいれば頼ってみるのもよいでしょう。頑張って練習してアップスタイルの腕を磨いていきましょう。
(記事監修:メガネ)