現在、美容室では様々なヘアカラー剤が使われるようになりました。理由として年々高くなるお客様のヘアカラーの要望に対応するためだと思います。
そこで、今回は美容室で使われているヘアカラー剤の種類、使い方、市販との違いを解説します。それと合わせてオススメのアイテムも紹介するので参考してもらえると嬉しいです。
【ヘアカラー剤】美容室で使われているヘアカラー剤の種類
美容室で使われているヘアカラー剤の種類と使い方を説明します。結論、これから紹介するヘアカラー剤を知っておけばサロンワークで困ることはありません。新人の美容師さんは、勉強のつもりで読んでみてください。すでにあらゆるヘアカラー剤を使いこなしている人は、復習するくらいの気持ちでいいと思います。
ヘアダイ
ヘアダイとは通常のアルカリを使ったヘアカラー剤です。最も美容室で使われているヘアカラー剤ではないでしょうか? 1液に含まれる「アルカリ剤や染料」と2液に含まれる「過酸化水素水(オキシドール)」を混ぜることで完成します。
ヘアダイはキューティクルを広げ、毛髪の内部から色が発色するのが特徴です。ただし、ヘアダイはアルカリ剤なので毛髪へのダメージをコントロールしながら使わないといけません。
ヘアマニキュア
ヘアマニキュアは「酸性カラー」という種類のヘアカラー剤です。先ほど紹介したヘアダイとは違い、アルカリ成分を含みません。
アルカリ成分がないのでヘアマニキュア自体には髪を明るくする力はないです。そのため、使い方としてインナーカラーやグラデーションカラーのようなブリーチで脱色してある髪に対して使用されます。
アルカリ成分がないヘアマニキュアは、酸性カラーなので毛髪に塗っても髪が傷みにくくダメージ毛にもぴったりです。
ヘナ
ヘナは「加水分解」という仕組みで染まるヘアカラー剤です。ヘナの特徴は他の化学成分を使用したヘアカラー剤と違い「100%植物性」で作られていることです。通常のヘアカラー剤による髪のダメージや頭皮の荒れが気になる人にはもってこいのアイテムと言えます。
髪にハリコシが出て髪への負担が少ないヘナは、白髪が気になりだしたミセス層の方を中心に人気です。
そんなヘナですがデメリットもあります。それは「色の少なさと草木かぶれ」です。化学成分で作られていないヘナは、色の種類がオレンジ系メインでかなり少ないと言えます。さらに、髪を明るく力もないので黒髪に塗っても発色しません。
ヘナは化学成分による荒れがないですが、ヘナに含まれる草木でかぶれる可能性があります。草木によるアレルギーがある人は気をつけましょう。
香草カラー
香草カラーはヘナと混同しそうですが違うヘアカラー剤です。この2つの決定的な違いは、ヘナは100%植物由来のものですが「香草カラーは酸化染料ベースに香草が入っている」ことです。香草カラーは、ヘナと比較して化学成分が入っているので色のバリエーションはあります。
あと、アルカリ成分を一切含まないので毛髪へのダメージの心配もありません。
デメリットはヘナと同じで髪を明るくする力がないことです。色を楽しみながら植物性のヘアカラーを楽しみたい人におすすめといえます。
ブリーチ剤
ブリーチ剤はヘアカラーを色鮮やかに入れたいときの「下地作り」として非常に大事です。グレージュ系の透明感があるヘアカラーやビビットな色はブリーチなしでは無理と言えます。
ただし、ブリーチ剤の使い方が難しいので、正しい知識と経験がないと失敗のリスクが高いです。髪への負担も高いので、ダメージをントロールしながら使いましょう。
現在、SNSに載っているヘアカラーのほとんどがブリーチ剤を使用したヘアカラーです。そのため、これからヘアカラーを推していくならブリーチ剤を使いこなすのは必須だと感じます。そうしないと、お客様の要望に応えるのは難しくなってくるでしょう。
カラーシャンプー&カラートリートメント
ここでカラーシャンプーとカラートリートメントにも触れておこうと思います。
カラーシャンプーは私たちの業界で言われている「通称ムラシャン」です。ブリーチを使った色落ちの激しいヘアカラーの色持ちを良くさせる効果があります。ブリーチをされる方には必須のアイテムなので提案を忘れないようにしましょう。
カラートリートメントとカラーバターと違い
カラーシャンプーは色落ちを防ぐものですが、カラートリートメントの効果はそれとは別物です。カラートリートメントを普通のトリートメントとして使うと大変な事態になってします。
実は名前こそトリートメントとついてますが、カラーバターと同じ効果を持っているんです。つまり、原色のような色がしっかりと染まってしまうということ! 黒髪に対しては染まりませんが、ブリーチなどで色が抜けた髪にピンクのカラートリートメントを使えばピンクに染まります。
カラートリートメントとカラーバターは同じと思っておきましょう。
その他のヘアカラー剤
ヘアカラー剤とは違いますがヘアスプレーも紹介もしておきます。
ヘアスプレーは「一時染料」と呼ばれているものです。最近ではヘアスプレー以外にワックスでも色がついたりするものもあります。シャンプーをすれば、すぐに落ちてくれるので「この日だけなんとかしたい!」というときに使うのがベストです。
なかなか美容室では使う機会がないと思うので、店販として在庫を持っておくことをおすすめします。
【ヘアカラー剤】美容室で人気のカラー剤3選
美容室で使われている人気のヘアカラー剤を紹介したいと思います。あまりヘアカラーに慣れてなくても扱えるアイテムもあるので参考にしてみてくださいね。
ミルボンが販売しているオルディーブベーシックトーン13-sAQです。オルディーブのヘアカラー剤は、多くの美容室で使われていると思います。このヘアカラー剤の特徴は「クセのなさ」です。
ヘアカラーをしていて「8トーンまで普通に染まったのに7トーンを使ったら急にビビットな色が入った!」みたいな経験ありませんか? 僕も経験あるんですが、こういうことってヘアカラーをしていると意外と多いんですよね。オルディーブの場合は、ビビットに色が入りすぎることが少なく安定して使えます。
ハーフトーンと言ってオルディーブには既染部に使う弱アルカリもあるので合わせて使うと効果的です。ヘアカラー剤選びに失敗したくない場合は、オルディーブを選んでみてはどうでしょうか?
メーカー | ミルボン |
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ブランド | オルディーブ |
容 量 | 80g |
カラー | sAQシースルーアクア、他 ※他のカラーは商品詳細ページ、またはカタログ内でご確認ください。 |
対応オキシ | オルディーブオキシダン(3%・6%) |
サロン価格 | |
商品番号 | 123457 |
エンシェールズのカラートリートメントバターのチェリーピンクです。エンシェールズはカラートリートメント、カラーバターの中でも高い人気と認知度を誇ります。ブリーチで色を抜いた髪に対して色鮮やかな発色をしてくれるのでおすすめです。
さらにエンシェールズは色のバリエーションもずば抜けて豊富なので、あらゆる髪色に対応できます。
メーカー | クリップジョイント |
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ブランド | エンシェールズ |
容 量 | 200g |
カラー | チェリーピンク、他 ※他のカラーは商品詳細ページ、またはカタログ内でご確認ください。 |
放置時間 | 常温10~15分/加温10~15分 |
定 価 | |
商品番号 | 75592 |
シュワルツコフが販売しているファイバープレックスパウダーブリーチです。このブリーチ剤は僕自身かなり愛用しており毎日のように使っています。ヘアカラー剤でピンクや青のようなビビットな髪色にしたいときに必須のアイテムです。
ファイバープレックスはブリーチをしても髪のパサつきが少ないのでヘアカラー後も収まりがいいのがメリット! そのため、ホワイトカラーのようなブリーチ回数が多いヘアカラーと相性が抜群です。どのブリーチ剤を買えばいいか迷っている人は、ファイバープレックス1択で問題ありません。
メーカー | シュワルツコフ |
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ブランド | ファイバープレックス |
容 量 | 450g |
使用オキシ | イゴラオキシジェンタ(6%) |
サロン価格 | |
商品番号 | 113973 |
美容室のヘアカラーとセルフカラーの違い
現在のヘアカラーは、美容室だけでするものではありません。なぜなら、ヘアカラー剤はamazonやドンキホーテでも購入が可能だからです。その結果、購入したヘアカラー剤を使いセルフカラーをされる人がとても増えています。
YouTubeにも「簡単!セルフカラーのやり方!」みたいな動画も非常に多いです。読者のみなさんも「お客様でセルフカラー率が増えたな」と感じた経験がありませんか?
ただ、セルフカラーが増えると同時に失敗して色ムラになってしまった人も増えます。そんなときは、色ムラになって来店したお客様に美容室のヘアカラーとセルフカラーの違いを伝えて欲しいです。
ヘアカラーは塗り分けが大事
美容室のヘアカラーとセルフカラーの大きな違いは染める人がプロか素人かの違いです。
ヘアカラーをする上で最も大事なのがヘアカラー剤の「塗り分け」だと思います。市販のヘアカラー剤で代表的な泡カラーは、全体的にムラなく塗れますが塗り分けができません。塗り分けができないと傷んだ髪や健康な髪に対しても同じように塗ってしまうわけです。
そうなると色ムラにもなるし、髪へ無駄なダメージも与えてしまいます。
あとセルフカラーをする人の中に、市販のヘアカラー剤ではなく「プロが使うヘアカラー剤を使って染めたい」という人がいます。
プロが使うヘアカラー剤は、とてもじゃないけど素人の方が扱える代物ではありません。なぜなら、プロが塗り分けや色の調合をすること前提で作られているからです。もし、そのような質問を受けたらプロとしてしっかりとした対応をしましょう。
セルフカラーのデメリットを伝えるだけでOK
美容室でのヘアカラーは「キレイに染めてもらえる」「髪へのダメージが少ない」などメリットは多くあります。しかし、セルフカラーをされる方に美容室でのヘアカラーのメリットをいくら伝えてもお客様はやめません。そのような、セルフカラーをやめないお客様など実際にいないでしょうか?
実は何度も伝えてもやめないには理由があります。それはメリットよりもデメリットを嫌うという人間の脳の特徴があるからです。
もちろん、デメリットを言えば全て伝わるというわけではありませんが効果はあります。結論、美容室でのヘアカラーとセルフカラーの違いをお客様に説明する場合のコツはこれです。
「とにかくセルフカラーのデメリットを伝える」
ぜひ、試してみてください。美容室でのヘアカラーのメリットを説明するよりも効果があります。
これからの時代はあらゆるヘアカラー剤の特徴を知ることが必要!
今回のテーマ「ヘアカラー剤の種類と美容室で人気の商材3選」についての内容をまとめていきます。
- ヘアカラー剤でアルカリ性と酸性の種類があることを知る
- アルカリ性のヘアカラー剤はブリーチ力があり髪を明るくできる
- 酸性のヘアカラー剤は髪を明るくする力を持っていない
- ヘナと香草カラーの違いは植物性由来のものに化学成分が入っているかどうか
- ブリーチは高い脱色力を持つが髪へのダメージも高い
- カラーバター、カラートリートメントはほぼ同じもの
- カラーシャンプーはブリーチをされる人には必須
- 美容室のヘアカラーとセルフカラーの違いは塗り分けができるかどうか
以上の点を意識するだけでヘアカラーについての考え方が変わると思います。
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