アウトバストリートメントとは、流さないトリートメントのことで、髪をキレイ保つアイテムとして人気です。そのため、アウトバストリートメントはミルク、オイル、ミストなど様々な種類が美容室やドラッグストアで展開されています。今回は人気のアウトバストリートメントについてまとめてみました。
Last Updated:2021/7/26
アウトバストリートメントの種類と特徴
アウトバストリートメントをすすめるときに、お客様から「普通のトリートメントと何が違うんですか?」とよく質問をされます。
シャンプー後にするトリートメントは髪に浸透する働きが強いので髪の内側から保湿するイメージです。アウトバストリートメントの場合は、髪の表面をコーティングする効果なので髪の摩擦によるダメージを防いで髪にツヤを与えてくれます。
それぞれ効果が違うので、普通のトリートメントとアウトバストリートメントの両方をしてあげると美髪を保つ上でより効果的です。オイル、ミルク、クリーム、ミスト、ムース、スプレーの6種類に分けてアウトバストリートメントを解説していきます。お客様の髪質を見極めて、提案をしていきしょう。
オイルタイプのアウトバストリートメント
オイルタイプは、最も人気のあるアウトバストリートメントのひとつです。髪につけてあげると、しっとりとまとまり濡れ髪のような演出をしてくれます。外ハネボブや波ウェーブのスタイリングをするときに、オイルタイプのアウトバストリートメントが使われることが多いです。
オイルタイプを使うと、ヘアアイロンで髪をスタイリングするときに今風のツヤのあるヘアスタイルが作ることも可能になります。さらに、全てのアウトバストリートメントの中で保湿力は抜群に高くパサついて傷んだ髪もまとめてくれる優れもの。
どのタイプのアウトバストリートメントを使えばいいかわからない人は、とりあえずオイルタイプを買っておけば間違いないでしょう。
ミルクタイプのアウトバストリートメント
ミルクタイプのアウトバストリートメントは、ブリーチやパーマなどハイダメージ毛で困っている人におすすめ。ミルクタイプは、オイルタイプより少しだけ軽く仕上がるアウトバストリートメントと覚えてもらうと分かりやすいと思います。
パサつきを抑えて髪をまとめてくれるので、髪が広がりやすい方やオイル系のアウトバストリートメントに抵抗がある方に提案するといいです。
保湿力も高いミルクタイプですが、オイルタイプと決定的に違うのがミルクタイプは髪につけた後にアイロンをしても濡れ髪になりづらいところです。濡れ髪風にしたい人は、ミルクタイプではなくオイルタイプを使いましょう。
オイルタイプとミルクタイプの両方を使ってみて自分のやりたいスタイリング別に使い分けるのがベストです。
クリームタイプのアウトバストリートメント
クリームタイプのアウトバストリートメントは、ミルクタイプと似ている感じがします。ただ、少し違って種類にもよりますがミルクタイプよりも固さがありスタイリング剤に近い感じで使うことが可能です。
ワックスをつけることに抵抗がある人は、代わりにクリームタイプのアウトバストリートメントを使えば違和感も少ないので試してみると良いでしょう。
クリームタイプのアウトバストリートメントを使うなら、ストレートな髪よりも動きがあるスタイリングに向いています。パーマヘアやくせ毛を活かしたヘアスタイルで力を発揮してくれるアイテムなので、お客様の髪質を見て使い分けると良いです。
ミストタイプのアウトバストリートメント
ミストタイプのアウトバストリートメントは、オイルタイプやミルクタイプと違い、仕上がりが軽いです。髪にボリュームがないけど、髪のパサつきが気になる人におすすめ。
さらに、オイルタイプやミルクタイプのアウトバストリートメントをつける前に使用すると、ブースト剤になります。一緒に使うことでオイルタイプやミルクタイプの効果がより一層アップして、まとまりのある髪に仕上げてくれる効果もあります。
他のアウトバストリートメントを使っても「まとまりが悪いな」と感じたら、ミストタイプと併用してあげるのもよいでしょう。
ムースタイプのアウトバストリートメント
ムースタイプのアウトバストリートメントは、パーマヘアのようなヘアスタイルに使うと良いです。
パーマスタイルにオイルタイプのようなしっとりとしたアウトバストリートメントを使ってしまうと重さでカールがダレてしまいます。逆に、ロングのストレートヘアのお客様が軽いムースタイプを使ってもまとまりに欠けてしまうので注意しましょう。
スプレータイプのアウトバストリートメント
スプレータイプのアウトバストリートメントのメリットは、何と言っても軽さとつけ心地です。オイルタイプやミルクタイプと比べ、スプレータイプは髪につけてもベタつくことも一切なく、髪に何かつけるのが苦手な人でも使えます。
ヘアスプレーのように髪が固まることもないので自然な感じを演出してくれるアウトバストリートメントです。ヘアフレグランスなどを使っていて、「もう少しまとまりが欲しいな」と思っている人にもおすすめ。
オイルタイプとミルクタイプのアウトバストリートメントは併用できる?
オイルタイプとミルクタイプは、どちらも保湿力が高いアウトバストリートメントです。この保湿力が高い2つを併用して使いたい場合は、先にミルクタイプをつけた後にオイルタイプをつけると良いです。ただし保湿力が高い2つなので、つけ過ぎると髪がベタベタになってしまい不自然になります。使用する量には注意してください。
さらにオイルタイプとミルクタイプを併用するときは香りの系統が同じものを使いましょう。例えば、オイルタイプが甘い系の香りでミルクタイプが柑橘系の香りだと匂いが混じってアウトバストリートメント本来の香りを失ってしまいます。
アウトバストリートメントの選び方
アウトバストリートメントの選び方は、とても重要です。お客様の髪質に合っていないものを選んでしまうと、せっかく作ったヘアスタイルが台無しになってしまいます。特にアウトバストリートメントをドラッグストアなどで購入されるお客様は、髪質に合っていないものを使っている場合がとても多いです。
私たちプロが髪質を見極めて、お客様に提案することがドラッグストアで売られている商品との差別化にもなります。アウトバストリートメントの使い方を「しっとり派」か「サラサラ派」の2つで考えるとシンプルで分かりやすいです。
しっとり派 | オイルタイプ、ミルクタイプ、クリームタイプ |
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サラサラ派 | ミストタイプ、ムースタイプ、スプレータイブ |
これを髪質別で分けるとこんな感じです。
直毛、ダメージ毛 | オイルタイプ、ミルクタイプ、クリームタイプ、スプレータイプ |
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猫毛、くせ毛 | ミストタイプ、ムースタイプ、ミルクタイプ、スプレータイプ |
お客様にアウトバストリートメントをおすすめる場合は、仕上げの際にお客様がしっとりとサラサラのどちらが好きか聞いて、スタイリングをしてあげると良いです。
さらに、しっとり派とサラサラ派のどちらかを選んだ人の髪質は、直毛か、くせ毛か、をプラスアルファで考えるとお客様にピッタリなアウトバストリートメントを決めることができます。お客様の意見に私たちプロの意見を加えることが大事です。
アウトバストリートメントの使い方
オイルタイプからスプレータイプまで全ての種類共通で、髪の中間~毛先にアウトバストリートメントをつけるようしましょう。
アウトバストリートメントをつける場所
基本的に髪の根元部分のダメージは少なく毛先にいくほど痛んで広がってきます。逆に根元につけてしまうと、ヘアスタイルのボリュームがなくなり頭の形もキレイに見えてきません。根元はふわっとしていて中間から毛先はまとまっている髪の状態が理想です。
アウトバストリートメントを使うタイミング
お風呂上がりなど髪をドライヤーで乾かす前につけるようにしましょう。髪が濡れた状態につけることで、アウトバストリートメントの伸びが良くなり、つけムラがなく馴染ませることができます。髪を乾かした後に「少し足りないな」と思ったら髪が乾いた状態でつけるとベストです。
アウトバストリートメントは、濡れた状態でつけることでドライヤーの熱から髪を守ってくれます。必ず、先につけるようにしましょう。
美容師がおすすめするアウトバストリートメント
私がおすすめするアウトバストリートメントを髪質やシチュエーション別に紹介していきます。メンズにも使えるアイテムも入っているので参考にしてくださいね。
本島椿の純椿油は、添加物を一切含んでいない100%天然の椿油です。お客様の中には化学成分が苦手な方が必ず一定数います。そういったオーガニック思考の方に提案できるアウトバストリートメントです。
純椿油は万能な商品で、シャンプー後に適量のお湯に少し純椿油を混ぜて髪をすすげばトリートメントとしても使うことも可能。フケが気になるなら、シャンプー前に純椿油を頭皮に少し擦り込むとフケを防いでくれる効果もあります。
メーカー | 本島椿 |
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ブランド | 純椿油 |
容 量 | 70ml |
香 り | 無香料 |
価 格 | 美通販価格(詳細は商品ページまたは美通販カタログ内でご確認ください。) |
商品番号 | 83839 |
日頃からヘアアイロンを使ったスタイリングをされる方におすすめ。ヘアアイロンを使う前に、このアウトバストリートメントをつけて髪を巻いてあげると、“くるんっ”としたキレイなカールを簡単に作ることができます。
ヘアアイロンを使ってもカールがうまく出せないお客様には、実際に使って髪を巻いてあげるといいでしょう。
メーカー | 中野製薬 |
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ブランド | グラマラスカール |
容 量 | 100g |
香 り | フルーティローズ |
定 価 | |
商品番号 | 81871 |
アウトバストリートメントの中ではストレートヘアに特化したアイテムです。
- 「髪のクセが強いのが悩み」
- 「とにかく髪が広がる」
- 「まとまりが欲しい」
このような悩みのお客様にぴったりだと思います。
ストレートアイロンをする前にキューティクルMbをつけてあげるだけでツヤのあるストレートヘアに仕上がる優れもの。キューティクルMbを使うときは、最終的に縮毛矯正につなげられるように提案すると良いと思います。
一度、キューティクルMbを使ってストレートヘアを体験してもらった後に「縮毛矯正をかけるとヘアアイロンをしなくても、今のストレートヘアがキープできますよ」とすすめるのが理想です。
メーカー | ピュアマリアコスメティック |
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容 量 | 200ml、1L |
香 り | シトラス |
定 価 | 1,900円 |
商品番号 | 66571 |
メンズにもおすすめしたい!アウトバストリートメント
アウトバストリートメントは、女性だけのアイテムではなくメンズも使用可能です。短髪スタイルには必要ないですが、マッシュ系やパーマスタイルに使うと効果的。メンズにおすすめしたいアウトバストリートメントを紹介します。
メンズのヘアスタイルはレディースに比べると短いので、しっとりとした重すぎるアウトバストリートメントとは相性が良くありません。その点、ミルボンのディーセスアプラウウォーターゲルは軽い感じで仕上がるのでメンズのような短い髪にもぴったりです。
人によっては、アウトバストリートメントを使った後にワックスでスタイリングをされる方もいるので、メンズには軽く仕上がるものをおすすめしましょう。
メーカー | ミルボン |
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ブランド | ディーセス |
容 量 | 100g |
香 り | フルーティ・フローラル |
定 価 |
美髪キープにはアウトバストリートメントが欠かせない
アウトバストリートメントは、髪の下地として使ったりスタイリング剤の代わり使ったりとあらゆるシチュエーションで使われています。
アウトバストリートメントは、ヘアケア剤やスタイリング剤など、いろいろと使い勝手がいいので今後も需要が増えてくるのは確実です。トリートメントと一緒にアウトバストリートメントの提案もして、お客様が美髪をキープできるようにしていきましょう。