美容師をしているなら、練習用ウィッグは必需品です。しかし意外に種類が多い練習用ウィッグは、選び方で困ってしまうこともあるでしょう。そこで選び方から、おすすめの練習用ウィッグを用途に分けて紹介します。また、練習は数をこなす必要があるため、ウィッグの洗い方を知っておくと便利です。長持ちさせる秘訣もぜひ参考にしてください。
Last Updated:2021/8/27
練習用に使用するウィッグの種類
ウィッグは練習用に使うものがあります。用途によって種類を使い分けると練習しやすく、効率よく技術を身に付けられるでしょう。
- 人工毛
- 人毛100%
この2種類のウィッグが一般的ですが、どのように使い分けるといいのか、わからない美容師も多いはずです。そこで具体的に紹介するので、参考にしてみてください。
人工毛ウィッグ
人工毛で作られたウィッグは、基本的に安価なものが多いのが特徴です。種類によっては3,000円以下で購入できますが、人間の髪と少し質感が違います。このあたりの特徴を知っておくと、練習用ウィッグとして選びやすくなるので覚えておきましょう。
例えば、カットの練習をこれから始める人は、カットに慣れるときに安価な人工毛ウィッグを使うのがおすすめです。そしてカットに慣れてきたら、以下で紹介する人毛100%ウィッグに切り替えてください。
また人工毛の中でも、高値の種類も存在しています。耐熱性が強化されているため、価格が高くなっているのでしょう。この練習用ウィッグを使うなら、ヘアアイロンなどの熱処理をする施術の練習に使うのがおすすめです。繰り返し使っても髪質に変化があまりないので、ウィッグを何度も買い替える必要がありません。
おすすめの使い方の一例 | |
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安価な人工毛ウィッグ | 初期のカット練習 |
耐熱性が高い人工毛ウィッグ | アイロンを使ったセット練習 |
このような使い方をする際に、人工毛ウィッグを使うようにしましょう。
人毛100%ウィッグ
人毛100%のウィッグは、基本的に実際の人間の髪を使ったウィッグです。つまり本番のような練習が、ウィッグを使ってできるのがメリットとなります。
こちらの練習用ウィッグは、中国人の髪を主に取り入れており、日本人の髪質に近づけているのがポイントです。しかし本物の髪を使っているからこそ、ヘアアイロンなどの熱処理をすると、髪質が変化してしまうので注意しましょう。
逆に言えばそのような髪のダメージも、リアルに再現できてしまえるので、練習にはちょうどいいはずです。
- 本番に近いカットの練習をしたい
- パーマ剤やカラー剤の効果を知りたい
- 新しいスタイリング剤の質感を知りたい など
練習を使う時でも幅広い使い方ができますが、どちらにしても価格が高いだけに、ほぼ実践ができる上級者向けと思っていいでしょう。お客様の髪で技術ができる自信がある人は、人毛100%のウィッグで練習してみてください。
また、薬剤の実験として人毛100%のウィッグを使うのもおすすめです。お客様の髪で試すのが怖いときこそ、このウィッグの出番でしょう。
用途別 練習用ウィッグの選び方とおすすめウィッグ
上記で紹介した練習用ウィッグの種類は、実は大まかに分けただけです。練習用ウィッグは、細かく分ければまだまだたくさんあります。そこで用途によってぴったりの練習用ウィッグを紹介しますので、これから使う予定の人は参考にしてみてください。
カットの練習に使用するウィッグの選び方
カットというのは、髪の毛を切る施術です。これは当たり前ですが、この特徴を知ってウィッグ選びをすると、どの練習用ウィッグを選ぶべきかわかるようになります。
おすすめの練習用ウィッグ | |
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これからカット練習を始める人 | 安価な人工毛ウィッグ |
カット練習を極める予定の人 | 人毛100%ウィッグ |
上記は一例ですが、このような選び方をすると、失敗は少なくなるはずです。
人工毛は本物の髪の毛と質感が違いますが、これからカットを始める人は、感覚を覚える必要があります。だからこそ安価なウィッグをたくさん持っていると、カットを身に付けやすくなるでしょう。
逆にカットの感覚がつかめてきた上級者は、人間に近い人毛100%にウィッグを使うと、カットの技術力を高めやすくなります。
カットウィッグ SK-500 自然色
人工毛のカットウィッグなら、SK-500がおすすめです。もともと髪が長いウィッグなだけに、幅広い髪型のカットができるので、これからカットを覚える人は重宝するでしょう。
また髪が長いとヘアセットの練習もできてしまうのも、このウィッグの大きな特徴です。これから練習用ウィッグが欲しい人は、とりあえずこのウィッグを使って損はありません。
メーカー | レイナカンパニー |
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サイズ | 全長:約70cm、ハチ周り:約51cm |
毛 質 | 人工プロテイン毛 |
毛 量 | 190g |
サロン価格 | |
商品番号 | 110975 |
B-07s カットウィッグ (人毛100%)(台座付)
人毛100%なのに、この練習用ウィッグは4,800円で手に入るので、かなりお得なカットウィッグです。台座も付いているので、かなりコスパが良いウィッグといえるでしょう。
もちろんカットだけでなく、パーマやカラーの練習や実験ができるので、ベテラン美容師が使っても満足できます。幅広い美容師に使えるウィッグなので、これも用意しておいて損はありません。
メーカー | レイナカンパニー |
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サイズ | 全長:約43cm、ハチ周り:約51cm |
毛 質 | 人毛100% |
毛 量 | 110g |
サロン価格 | |
商品番号 | 113461 |
アップスタイルの練習に使用するウィッグの選び方
アップスタイルの練習をする場合は、何を練習したいかで選び方が変わります。
- ヘアアイロンを使う → 耐熱加工された人工毛ウィッグ
- アップの練習 → 人毛100%のウィッグ
ほとんどの場合は人毛100%のウィッグを使えばいいですが、ヘアアイロンの練習をひたすらしたいなら、耐熱加工された人工毛ウィッグがおすすめです。どちらにしても価格が高めなので、よく調べてから選ぶようにしましょう。
NA-300 セットアップ用ウィッグ (人毛100%)
人毛100%のウィッグは、NA-300を選ぶようにしましょう。もともと人毛100%のウィッグは、毛量に満足いかないものが多く出回っています。しかしNA-300は毛量がタップリで安心です。もちろん髪の長さも十分あるのでアップの練習がしやすく、幅広いアップスタイルが練習できるでしょう。
またアップというのは、メイクもセットで施術をしないといけない場合があるでしょう。そのことを念頭においた設計をされているのが、NA-300の魅力のひとつ。顔にメイクが施されていないので、アップとメイクの両方の練習ができてしまいます。お得なものを探している人なら、特におすすめの練習用ウィッグです。
メーカー | レイナカンパニー |
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サイズ | 全長:約60cm、ハチ周り:約51cm |
毛 質 | 人毛100% |
毛 量 | 145g |
サロン価格 | |
商品番号 | 105239 |
メンズの練習用ウィッグの選び方
メンズカットで重要なのは、ほとんどの場合がカットの技術力向上です。そこで人毛100%のウィッグを選んだほうがいいでしょう。メンズカットのほとんどが、短いショートスタイルだからです。
髪が短いと髪の毛の生え方ひとつで、仕上がりが大きく違ってきます。人工毛だと練習していても、本番で感覚の違いに手惑ってしまうでしょう。だからこそ、最初から人毛100%の練習用ウィッグでカットをしていれば、本番になってもスムーズにカットができるようになるはずです。
また、価格が安いものを選ぶことも忘れないようにしてください。髪が短いスタイルを練習する事になるため、一度カットの練習をしてしまうと、すぐに捨てなくてはいけなくなります。女性用ウィッグよりコストがかかるからこそ、価格が安いものを選びましょう。
レイナカンパニー 理容用国家試験練習用メンズウイッグHS-01
メンズの練習用ウィッグには、HS-01が最適です。それは価格が比較的安いのに、人毛100%のウィッグだから。カットの練習としても最高ですが、ある程度髪の長さがあるので、カット以外の練習としてもちょうどいいでしょう。
もともと理容師の国家試験用のウィッグのため、ヒゲなどのムダ毛までついています。シェービングをする美容室は少ないでしょうが、今ではメンズエステなども流行っているため、練習できる幅が広いのもポイントです。
メーカー | レイナカンパニー |
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サイズ | ハチ周り:約55cm、毛長:約20cm、ヒゲ長:約15cm |
毛 質 | 人毛100% |
毛 量 | 150g |
価 格 | 美通販価格(詳細は商品ページまたは美通販カタログ内でご確認ください。) |
商品番号 | 110057 |
コンテスト用のウィッグの選び方
美容師としては、技術力の向上は欠かせません。コンテストに参加している美容師は少なくはないでしょう。コンテストには様々なものがありますが、どんな内容にしろ、ウィッグは必要不可欠な存在です。ではどのような選び方をすればいいのでしょうか?
それはとにかく派手に見せるためのウィッグを見つけることです。もっと具体的にいうと、高品質で毛量が多いウィッグがいいでしょう。最低でも人毛100%の物を見つけていないと、コンテストの練習用にはできません。
ウィッグによってクセがあるので、ひとつのものを何度か触って、そのクセに慣れておく必要があります。
KITAMURA セットアップ用ウィッグ
KITAMURAのウィッグはセット用ですが、人毛100%で毛量が多いのが特徴です。毛量が多いウィッグは意外に出回っておらず、しかも髪が最初から茶色で、明るめなのがいいでしょう。もともとセット用ということもあり、ロングヘアになっているので髪型を選ばないという点からも、おすすめといえます。
ただし価格が高くなっているので、そのあたりはコンテスト用と割り切って購入しましょう。
サイズ | ハチ周り:約50cm |
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毛 質 | 人毛100% |
価 格 | 美通販価格(詳細は商品ページまたは美通販カタログ内でご確認ください。) |
商品番号 | 80058 |
国家試験用のウィッグの選び方
国家試験というのは、ある程度実技の種目が決まっているので、選び方はそう難しくありません。
- オールウェーブ
- ワインディング
- カッティング
上記を見ればわかるように、最低でも人毛100%のウィッグでないと練習できません。オールウェーブやワインディングで、パーマをかけないと国家試験に合格できないからです。
また、上記3つの練習が全てできるウィッグを選ぶと、ウィッグ特有の髪質に慣れやすいのでちょうどいいでしょう。
国家試験練習用ウィッグ S-27 (人毛100%)
国家試験用のウィッグでちょうどいいものが、S-27です。もともとレイヤーカットにぴったりの造りをしており、カッティングの試験に役立ちます。さらに人毛100%のため、オールウェーブやワインディングも作りやすいでしょう。
価格も安くなっているので、何度も練習ができるのもポイントです。国家試験を挑もうとしている人は、このウィッグを使って損はありません。
メーカー | レイナカンパニー |
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サイズ | 全長:約47cm、ハチ周り:約55cm |
毛 質 | 人毛100% |
毛 量 | 120g |
サロン価格 | |
商品番号 | 107866 |
コスパ重視のウィッグの選び方
美容師は数をこなさないと、技術力が向上しません。つまり練習用ウィッグを選ぶ際は、安くて何度も使えるものが魅力的です。だからこそ、コスパ重視の練習用ウィッグを探している美容師も多いでしょう。
練習用ウィッグを探している人は、とりあえず人毛100%の種類を探してください。人毛だとカットだけでなく、パーマやカラーなど、幅広い練習が気軽にできます。ロングヘアのものを選ぶと、アップの練習もできるのでコスパのも良好です。
B-07s カットウッグ
B-07sはカット用のウィッグですが、人毛100%でパーマやカラーも練習可能です。もちろんそれなりに髪の長さがあるので、アップの練習としても使えます。それなのに価格が4,620円(美通販会員の方ならもっとお安くなります)と、他の人毛100%ウィッグよりお得なため、かなりコスパがいいでしょう。
最初にパーマやカラーの練習をし、技術が身に付いてからカットに使うと、かなりコストが抑えられるはずです。
メーカー | レイナカンパニー |
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サイズ | 全長:約43cm、ハチ周り:約51cm |
毛 質 | 人毛100% |
毛 量 | 110g |
サロン価格 | |
商品番号 | 109880 |
練習用ウィッグの洗い方
練習用ウィッグを長く使っていると、汚れや臭いが気になってくるはずです。自分で洗おうと試みる人も多いでしょう。しかし人間の髪と違い、練習用ウィッグは皮脂が出ない分、洗い方に注意する必要があります。
ちなみにシャンプー用の柔らかいブラシがあると、洗いやすくておすすめです。
- 毛先からブラッシングして表面の汚れを落とす
- 手でウィッグの髪が絡まないように指を通す
- 髪が絡まないのを確かめたら、ぬるま湯で髪を濡らす
- 毛先から根元の順番に濡らすのがポイント
- ガシガシ泡立てずに、やさしくシャンプー剤を付ける
- シャンプー用の柔らかいブラシで毛先までブラッシング
- 泡が出なくなるまでシャワーで洗い流す
- トリートメントは根元から毛先まで付ける
- 再びブラシで毛先までブラッシング
- 洗い流したら、やさしくタオルで水気を拭きとる
- クランプに付けて仰向けに倒す
- ブラシで髪をとかしたら、やさしく髪を乾かす
練習用ウィッグの捨て方
練習し終えたウィッグは、何気にかさばって困ってしまう美容師も多いでしょう。その場合は捨てるという選択肢が出てくるでしょうが、捨て方に困ってしまう人も多いはずです。
結論から言ってしまうと、地域によって捨て方が違います。可燃ごみか不燃ごみでは大きな違いがあるので、トラブルになる前に自治体に問い合わせてから捨ててください。
捨てる際はゴミを出しに来た人をびっくりさせないように、新聞紙で包んでビニール袋に入れて、「マネキン」と書いておくと丁寧です。
練習用ウィッグは種類が豊富!用途に合ったものを選ぼう
練習用ウィッグは、現在たくさんの種類が出ています。だからこそ、「どのような練習をしたいのか」で選び方が大きく違ってくるでしょう。
お金に余裕があれば、基本的に人毛100%のウィッグを選べば間違いはありません。しかし、練習をするには数をこなす必要があるため、カットの練習ならなおさらコスパを重視するべきです。また、洗い方を知っておくとウィッグが長持ちするため、金銭的にも負担がかからないでしょう。
練習し終えたウィッグの捨て方は自治体によって違います。処分する前に必ず問い合わせてからにしましょう。
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