「湯シャン」という、シャンプーを使わずに行なう洗髪方法が注目を集めています。
湯シャンは、頭皮や髪にとってさまざまなメリットがありますが、誤った方法で行なってしまうとトラブルが起きてしまうケースもあるため要注意です。
この記事では、湯シャンのやり方を解説します。合わせて、湯シャンのメリットや向き・不向き、注意点も紹介しているので、これから湯シャンを始める人はぜひ参考にしてみてください。
湯シャンって一体なに?
自然派志向の人の間で近年話題になっている「湯シャン」をご存知でしょうか。湯シャンとは、シャンプーを使わずにお湯だけで洗髪することです。
日本でシャンプーを使って洗髪する文化が生まれたのは、大正~明治時代初期と言われています。それまでは髪はめったに洗わず、洗ったとしても基本的には水で洗い流すだけだったそうです。皮脂のベタつきが気になる時は、小麦粉や米ぬか、粘土などで皮脂を取り除いていたという記録も残っています。
現代では当たり前のように行なわれるシャンプーですが、人によっては不必要なケースもあります。そこで注目されるようになったのが、シャンプーを使わずに頭皮と髪を健康な状態に保つ湯シャンです。
湯シャンのメリット5つ
湯シャンには、さまざまなメリットがあります。
まずは、湯シャンをすることで得られる5つのメリットを紹介します。
1. 頭皮の乾燥を防げる
シャンプーは界面活性剤を含んだ洗髪料です。界面活性剤には汚れや皮脂を浮き上がらせる性質があり、泡の働きで頭皮から汚れと皮脂を浮かして洗い流します。
しかし、シャンプーによっては必要な皮脂まで取り除いてしまうことがあり、それが原因で頭皮が乾燥し過ぎてしまう人も少なくありません。
湯シャンは、シャンプーを使わずに不要な皮脂だけを洗い流すため、頭皮の乾燥を防げることが大きなメリットと言えるでしょう。
2. 皮脂の出過ぎを防げる
皮脂が多く頭皮がベタついてしまうと「もっとしっかりシャンプーしなくちゃ」と思いますよね。しかし、多くの場合、頭皮のベタつきは乾燥が原因となっています。
水分や皮脂が不足して乾燥した頭皮をさまざまな刺激から守るために、肌は過剰に皮脂を分泌して頭皮を保護します。これが、ベタつきや嫌なにおいの原因になるのです。
湯シャンによって頭皮が自然と潤うことで、皮脂が過剰に分泌されなくなります。
3. 頭皮トラブルを抑えられる
近年、アレルギーの発症率は増加傾向にあり、なかにはシャンプーに含まれる化学物質によって頭皮のかぶれなどのトラブルが起きてしまう人もいます。また、洗い過ぎによる頭皮の乾燥から、かゆみなどを引き起こしてしまうこともあるでしょう。
湯シャンで使うのはお湯だけなので、肌トラブルが起こりやすい人でも安心して髪を洗うことができます。保湿性が高くなる湯シャンにすることで、シャンプーでの洗い過ぎによる頭皮トラブルも抑えることができるでしょう。
4. 抜け毛予防ができる
シャンプーやトリートメントの洗い残しがあると、雑菌が繁殖したり毛穴が詰まったりして抜け毛が起こることがあります。
湯シャンをすることで、洗い残しが原因の抜け毛を予防できるでしょう。湯シャンは通常のシャンプーより丁寧にマッサージを行なう必要があるため、頭皮の血行不良が原因の抜け毛に対しても効果が期待できます。
5. ヘアケア剤のコストを抑えられる
湯シャンで必要なものはシャワーのみです。そのため、シャンプーやトリートメントなどのヘアケア製品にかけているコストを抑えられます。
シャンプーやトリートメントなどにお金がかからない分、シャワーヘッドやドライヤーを高品質なものに変えるなど、お金のかけ方を変えることで髪の状態をより良くできるケースもあるでしょう。
湯シャンが向いている人の特徴
湯シャンにはさまざまなメリットがありますが、特に以下のような人におすすめです。
頭皮のにおいが気になる
頭皮から脂っぽいにおいがするという人や、耳の裏がベタベタしてしまうという人は、湯シャンで皮脂の分泌を抑える方法がおすすめです。
特に、頭皮のにおいが気になる人のなかには、1日に何度もシャンプーをしたり、洗浄力の強いシャンプーを使ったりする人が少なくありません。
しかし皮脂を取り除き過ぎて頭皮が乾燥してしまうと、より多くの皮脂が分泌されるようになります。結果、皮脂や汗が頭皮で混ざり合った所に雑菌が繁殖し、嫌なにおいが発生してしまうのです。
湯シャンは適度に皮脂を取り除いて頭皮の潤いを保ち、皮脂の過剰分泌も抑えることから、においを改善する効果が期待できるでしょう。
細かいフケが出る
パラパラと粉のようなフケが出る人は、頭皮の乾燥が原因になっているケースが多いです。
湯シャンで適度に皮脂を残しながら頭皮を清潔に保つことで、乾燥を防いでフケが自然と減っていきます。
頭皮がかぶれやすい
頭皮がかぶれやすく、シャンプー後にかゆみを感じるという人にこそ、湯シャンがおすすめです。
湯シャンで使うのはお湯だけなので、どれだけ敏感肌の人でも安心して洗髪できます。
抜け毛が多い
抜け毛の多さに悩んでいる人にも湯シャンがおすすめです。
シャンプーのすすぎ残しの心配がなく、頭皮をしっかりマッサージする湯シャンは、抜け毛対策としても効果が期待できます。
湯シャンが向かない人の特徴
さまざまなメリットがあっておすすめの湯シャンですが、なかには湯シャンが向いていない人もいます。
以下のような特徴がある人は、湯シャンが合わない可能性があるので注意してください。
極度の脂性肌
もともと脂性肌で、乾燥に関係なく皮脂の分泌量が多い人は、湯シャンでは適切に皮脂を取り除けない可能性があります。
大きく皮脂が固まったようなフケが出るタイプの人は、脂性肌の可能性が高いといえるでしょう。
皮脂が残り過ぎると、頭皮や髪のベタつきだけではなく、毛穴の炎症を起こすこともあります。これまで過剰な皮脂によって炎症などを起こしたことのある人は、湯シャンをする際に注意深く頭皮の状態を観察してください。
日常的にワックスなどのヘアスタイリング剤を使う
湯シャンは、お湯だけで皮脂やホコリなどの汚れを洗い流す洗髪方法です。
しかし、ワックスやスプレーなどのヘアスタイリング剤は、お湯だけでは落とせないものも多いため注意が必要です。
日常的に湯シャンをしている人でも、ヘアスタイリング剤を使用した日はシャンプーでしっかり洗髪する必要があります。
湯シャンのやり方
湯シャンは、ただお湯で流せば良いわけではありません。
続いては、湯シャンのやり方を4STEPで紹介します。
STEP1 ブラッシング
湯シャンで頭皮の汚れを落とすためにも、事前のブラッシングで髪のもつれをほどき、ホコリなどの汚れを取り除いておく必要があります。
ブラッシングをより効果的に行なうなら、猪毛ブラシや豚毛ブラシがおすすめです。
猪毛ブラシや豚毛ブラシは毛が密に揃っているため、髪についているホコリや花粉などの汚れをしっかりと絡め取ってくれます。
髪が絡みやすい人は、先に目の粗いブラシでもつれを取ってから、猪毛ブラシや豚毛ブラシを使ってください。
STEP2 乳化する
湯シャンをする前は、乳化で皮脂を浮かせることが大切です。
少量のぬるま湯を頭皮につけて、マッサージするように頭皮を揉んでください。
皮脂と水が溶け合って、ベタつきが落ちやすくなります。
STEP3 ぬるま湯で洗う
湯シャンをするときは、38~40度くらいの「少しぬるいかな?」と感じるお湯で洗髪します。
基本的に、シャワーをかけ流しながら頭皮を指の腹でマッサージして洗います。
泡立つわけではないため、「ちゃんと洗えているのかな?」と不安になるかもしれませんが、乳化して浮き上がった皮脂や汚れは、頭皮を動かしながらぬるま湯を流すだけでも充分落ちていくので安心してください。
約3分間を目安に、シャワーをかけ流しながらしっかり頭皮を洗いましょう。
STEP4 ブロー
湯シャンは基本的にトリートメントを使わないため、ダメージ毛の人は髪が絡んでしまうこともあるでしょう。
そんな時には、クリームタイプやミストタイプのアウトバストリートメントを使うのがおすすめです。
頭皮の乾燥を防ぐために湯シャンをしても、自然乾燥させてしまうと水分が蒸発し過ぎて乾燥状態が改善しません。
しっかりとタオルドライし、できる限り短時間でドライヤーを終わらせることが、保湿性を高めるブローのポイントです。
湯シャンするときのポイント
湯シャンをする際にはいくつかのポイントがあります。
湯シャンが負担にならないようにするためにも、以下のポイントを参考にしてみてください。
ダメージが気になるならトリートメントをしてもOK
湯シャンでは基本的にトリートメントをしません。
湯シャンを続けていくうちに、頭皮に残る適度な皮脂が髪全体に行き渡り、自然なツヤがよみがえるからです。
しかし、カラーやパーマなどによるダメージがある髪の場合、湯シャンを始めてすぐの頃はもつれや絡まりなどが起こることがあります。湯シャン後にもつれや絡まりが起こるときは、少量のトリートメントで指通りをよくしておくとよいでしょう。
洗い流さないトリートメントなどを使ってケアするのもおすすめです。
しかし、髪表面に残りやすいシリコンタイプやオイルタイプは湯シャンで落としにくいため、控えた方がよいでしょう。
頭皮のベタつきが気になる場合は湯温を上げて
湯シャンをしていて頭皮のベタつきが気になる場合は、シャワーの温度を上げてみてください。
基本的には、38~40度のシャワーで頭皮の皮脂や汚れの8割が流れ落ちると言われています。しかし、脂性肌など体質的に皮脂の分泌が過剰な人では、まだベタつきを感じることがあるかもしれません。
そんなときはシャワーの温度を41~42度に上げることで、皮脂をしっかりと落とすことができます。
ただし、シャワーの温度を上げると皮脂の取り過ぎに繋がることがあるため、まずは38~40度から湯シャンを始め、1週間以上様子を見てみてください。
毎日高温のシャワーを使うと、皮脂を取り過ぎてしまうことがあります。高温で湯シャンをした翌日は通常の温度に戻すなど、皮脂の取り過ぎが起こらないよう注意しましょう。
まずは1日おきに行なうのがおすすめ
これまでシャンプーを使って洗髪していた人が急に湯シャンに切り替えると、「本当に髪をしっかり洗えている?」と不安になったり、微かなにおいや手触りの変化などが気になったりすることがあります。
まずは、湯シャンと通常のシャンプーを1日ずつ交互に行なう方法で始めるのもおすすめです。髪や頭皮に潤いを感じてきたら、2日に1度、3日に1度と、徐々にシャンプーの頻度を減らしていきましょう。
湯シャンの注意点
湯シャンはさまざまなメリットが注目される一方で、誤った情報が拡散されていることもあります。
湯シャンの際には、以下のことを理解してから行ないましょう。
白髪の改善効果はない
「湯シャンは白髪の改善効果がある」と考えている人もいるようですが、白髪は発生のメカニズムも未だ解明されていないため、湯シャンによって改善するとは言えません。
そもそも、洗髪と白髪には関係性がないため、湯シャンをしたからといって白髪が減ることはないでしょう。
ただし、湯シャンをする際は普段よりもしっかりと頭皮を洗うため、血行が促進して白髪が改善する可能性は否定できないかもしれません。
化学物質は落としにくい
湯シャンは、ホコリや花粉といった自然由来の汚れであれば落とすことができますが、化学由来の汚れは落としにくいと言えます。
特に、1日中車の排気ガスなどに晒されている場合、ガスによる化学的な汚れは湯シャンでは落とせないことあります。
化学物質などの汚れが多く付いているかなと思ったときは、シャンプーでしっかり洗浄しましょう。
湯シャンにおすすめのアイテム
最後に湯シャンをする際におすすめのアイテムを紹介します。
これらを使えば、湯シャンの効果が高まるかもしれませんよ。
サイズ | 全長:240mm ※他のサイズは商品詳細ページ、または美通販カタログ内でご確認ください。 |
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材 質 | 毛:猪毛 柄:ABS樹脂 |
価 格 | 美通販価格(詳細は商品ページまたは美通販カタログ内でご確認ください。) |
商品番号 | 00071953 |
初めて湯シャンをする場合、「泡も立たないのにどんな風に洗えばいいんだろう?」と疑問を感じる人も多いです。そこでおすすめなのが、シャンプーブラシを使ったマッサージです。
シャンプーブラシで頭皮をしっかり洗いながら気持ちいとい思える強さでマッサージすれば、湯シャンしつつ、頭皮の血行促進効果も期待できます。
メーカー | デンマン |
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重 さ | 16g |
サイズ | φ80×高さ45mm |
カラー | 黒 ※他のカラーは商品詳細ページ、または美通販カタログ内でご確認ください。 |
材 質 | ポリエステル | 価 格 | 美通販価格(詳細は商品ページまたは美通販カタログ内でご確認ください。) |
商品番号 | 00116682 |
湯シャンで髪をワンランクアップした仕上がりにするなら、シャワーヘッドにこだわるのもおすすめです。
ウルトラファインミスト ミラブルゼロは、3つの水流でシャワーを使い分けることができます。湯シャンにおすすめなのはスプラッシュストレートモード。スクリュー状の強い水流が頭皮の汚れを押し流してくれます。
メーカー | サイエンス |
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ブランド | ブミラブル |
重 さ | 350g |
サイズ | ヘッド幅:約φ55mm 全長:約220mm |
価 格 | 美通販価格(詳細は商品ページまたは美通販カタログ内でご確認ください。) |
商品番号 | 00128737 |
湯シャンで健康的な頭皮と髪を手に入れよう
湯シャンのメリットや向き・不向き、やり方、注意点などを紹介してきました。
シャンプーにはヘアスタイリング剤や過剰な皮脂をしっかり落とす効果がありますが、スタイリング剤を使わず、また脂性肌でもない人であれば、湯シャンで髪や頭皮が健康的な状態に保てるでしょう。
ぜひ、今回紹介した方法で湯シャンに挑戦して、潤いのある健康的な頭皮や髪を手に入れてください。
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