主に薬剤によって起こるビビり毛。
思っているよりも状態は深刻で、間違えた対処法をするとさらに悪化することもあります。最悪の場合は、ビビり毛の部分を切らなくてはいけないことも。
ダメージ毛との見極めが難しい人のために、ビビり毛についてまとめてまめました。
それでも自己判断が難しいという人は、美容院でチェックしてもらうことをおすすめします。
ビビリ毛ってどんな状態?
髪の毛に極端な負担を加えると、ビビり毛になってしまいます。
しかし、通常のダメージ毛とは少し違った状態になるのが、ビビり毛の大きな特徴です。
どのような状態なのか、具体的に見てみましょう。
ビビリ毛とは
髪の毛にダメージが蓄積するとパサついてしまいますが、ビビり毛はそれに加えてチリチリの状態になります。
なぜならそれは、化学反応を使った薬剤による独特のダメージだから。
摩擦などの物質的なものと違い、カラーやブリーチ、縮毛矯正などで髪の毛内部にダメージが加わるのがその原因です。
しかし、ビビリ毛はそこまで頻繁に起こるわけではありません。
薬剤を扱うのは主に美容室での施術ですが、美容師は入念に髪の毛の状態を見て薬剤を選定しているからです。そこまで不安になる必要はないでしょう。
ビビリ毛と枝毛・切れ毛との違い
ビビり毛や枝毛、切れ毛とでは、以下のように状態はまったく違います。
- ビビり毛:チリチリになった状態
- 枝毛:キューティクルが剥がれて髪の毛が縦に切れる
- 切れ毛:髪内部までダメージが加わって横に切れる
枝毛の髪は、髪の毛の表面にあるキューティクルが剥がれ、髪内部のコルテックスまでダメージを受けています。コルテックスは髪の毛を構成する層のひとつで、髪の毛の健康に大きく関係しています。
そのため、何らかの影響で髪の奥までダメージを受け、縦に髪の毛が切れてしまうと枝毛になると覚えておきましょう。
さらに髪の中心にあるメデュラにまでダメージが加わると、切れ毛を引き起こします。
髪の毛が千切れるほどの深刻さが、他のダメージ毛との大きな違いです。
ビビリ毛とエイジング毛の違い
ビビり毛とエイジング毛の違いは、原因です。
薬剤が原因となるのがビビり毛に対して、エイジング毛は年齢を重ねることで起こります。
加齢によってホルモンや必要な血流が低下した結果、髪の毛に十分な栄養が行き届かず、状態が悪くなるのです。ただし、基本的には髪の内部にまではダメージは及んでいません。
つまり、ビビり毛は既に生えている髪に起こる変化ですが、エイジング毛は生える前から始まっています。
ビビリ毛になってしまう原因
ビビり毛になってしまう原因は、薬剤だと紹介しました。
とはいえ、美容師が扱う薬剤はたくさんあります。
施術ごとにビビり毛になる原因が少し違うので、以下のようにまとめてみました。
縮毛矯正
まず、ビビり毛のリスクが高い縮毛矯正についてです。
縮毛矯正は、薬剤で髪の毛を軟化させて、ストレートアイロンで髪をまっすぐにします。
また、まっすぐにした髪の毛を崩さないようにさらに薬剤を使うため、ダメージが蓄積されやすくなります。
具体的にいうと、最初の薬剤で髪の内部の結合を切って、2回目の薬剤で再び結合させるといった流れです。
結合を切った段階で髪の毛は繊細な状態になります。
その状態でアイロンの熱を加えることで水分が抜け、ビビり毛になりやすいわけです。
パーマ
縮毛矯正と同様に、パーマでも薬剤を使用して髪の毛内部の結合を切断・再結合させます。
そのうち、薬剤の力だけで髪の形状を変えるコールドパーマは、ビビり毛になる条件を満たしているものの、毛先だけに薬剤を付けるため、まだダメージ度合いはマシと言えるでしょう。
しかし熱を使ったデジタルパーマの場合、縮毛矯正と同じくビビり毛のリスクが上がります。
薬剤で結合を切った後に、熱処理でカールなどを作るからです。
またパーマをした後にカラーで髪を染めれば、髪への負担がかなり大きくなるため、ビビリ毛になる可能性がさらに高くなるので注意しましょう。
ブリーチ
ブリーチは、髪の表面を保護する作用のあるキューティクルを開き、内部にあるメラニン色素を脱色させることで髪の毛の色を明るくします。
この際、使用する過酸化水素が髪の毛と一緒に酸化し、主成分であるタンパク質のケラチンを分解してしまいます。そのため極端にダメージを受け、ビビり毛になってしまうわけです。
しかも髪の毛全体に色の違和感を出さないためには、頭皮にブリーチ剤を付けて髪の根元まで明るくする必要があります。これにより健康毛まで影響を受けてしまうことから、ビビリ毛になる可能性が高くなります。
ビビリ毛は修復できるのか
1度ビビり毛になってしまうと、完全に元の状態に戻すのは不可能です。
どうしても髪の状態をよくしたいのであれば、ビビり毛部分をカットするのが間違いない方法です。
しかし実際問題として、この方法はあまり現実的ではありません。
そこで、トリートメントを使って修復・改善するのがおすすめです。
ビビリ毛は髪内部が悪化している状態です。
そこにトリートメントで栄養を与えれば、完全に修復することは無理でも、少なくとも今よりは状態が良くなるでしょう。
美容室で行うビビリ毛の改善方法
ビビり毛は、思っている以上に深刻な状況です。
しかしセルフケアで髪の毛を整えるのは、多くの場合で限界があります。
そのため、美容室でビビり毛の状態をチェックしてもいましょう。
とはいえ、いくら美容室であっても、ビビリ毛を効率よく改善できる方法は、主に以下の2つしかないと思っておいて間違いないかもしれません。
- トリートメント
- カット
トリートメントで改善
ビビり毛になってしまったら、とにかく髪内部の補修をしておきましょう。
そのためにトリートメントは必須です。
もちろん、どんなトリートメントでもいいわけではありません。
美容室にあるトリートメントならほぼ問題ありませんが、市販の商品でも次のような成分が入っているかどうかを成分表でチェックしておくとより確実です。
・ヘマチン
・セラミド
・コラーゲン など
ヘマチンは、髪の主成分であるケラチン(タンパク質)と結びついて髪内部からの流失を防ぎ、セラミドは髪の水分を保持するように働きます。さらにコラーゲンは髪や頭皮を健康的にするなど、いずれも髪の毛に必要な成分であるため、トリートメントに配合されていれば、髪の毛の補修に有用な効果が期待できます。
カットで改善
トリートメントで補修をしたとしても、それはあくまでも一時的に状態が改善しているだけであり、元の健康な髪に戻ることはありません。
そのため、最も早道な方法がヘアカットです。
基本的にビビり毛になったところをカットします。多くの場合ではその範囲が全体的に及んでいることから、できるだけ多めに切るのがいいでしょう。
ベリーショートが理想的ですが、どうしても短くしたくないのであれば、ボブのような重めの髪型がいいかもしれません。
ダメージで広がった髪を抑えられるので、ビビり毛も目立ちにくくなります。
自分で直すのはNG! やってはいけないビビリ毛対処法
ビビり毛になると、今までとは全然違う質感になります。
つい焦ってしまう気持ちはわかりますが、やってはいけない方法で対処すると、さらに状況を悪化させるだけです。
ここではNGの対処法を紹介するので、行動を起こす前に要チェックです。
無理やりアイロンで伸ばす
ビビり毛は髪が広がりやすくなるので、中にはアイロンで落ち着かせようと考える人がいるかと思います。
でも、それは最もやってはいけない方法です。
アイロンは熱で髪の毛の形状を整えます。
しかし熱は髪のダメージを深刻にします。つまりダメージを受けた髪を、さらに痛めつけるだけです。
アイロンを使って無理やり髪を伸ばすのは、髪の毛そのものが健康な時だけにしましょう。
ヘアアレンジでごまかす
ヘアアレンジでビビり毛をごまかすのも、あまりおすすめしません。
そもそも髪を結ぶという行為自体が、髪に負担をかけます。
髪の毛が千切れるだけでなく、ビビり毛同士が絡んで戻らないケースも少なくありません。
スプレーで固めれば、さらに状態は悪化します。
ビビり毛は思ったよりも深刻な状態なんだと、忘れないでおきましょう。
アレンジを楽しみたいのなら、髪を切って短くしてからにしてくださいね。
縮毛矯正やストレートパーマをかける
縮毛矯正やストレートパーマをかけて、髪がサラサラになって状態が戻ったと勘違いする人がいます。
どちらの施術も、薬剤や熱によって、髪がまっすぐになっているだけです。
むしろ状態が悪化するので、ビビり毛で悩んでいる人がする対処法ではありません。
ビビり毛ならトリートメントなどで髪を補修するなどして、薬剤を使った施術に頼るのだけはやめてくださいね。
ビビり毛は思ったより状態が悪いと思っておく!
ビビり毛とは、薬剤を使った時に起こるダメージ毛のひとつです。髪内部まで負担がかかっているので、思ったよりも状態は深刻です。
今よりも髪にダメージを加えないようにし、トリートメントなどで補修してあげてくださいね。
セルフケアでは十分でないことが多いので、どうしても手に負えないようであれば、美容院で相談するようにしてください。
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